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5年ぶりの開催! 慶佐次区豊年祭

2023.10.04

〇沖縄の伝統行事 豊年祭

豊年祭は神様に五穀豊穣や部落の繁栄を祈願するために行われる沖縄の伝統行事です。今年は9月23日に行われました。

豊年祭は例年、旧暦の8月10日ころに行われます。ちょうどそのころになると、作物の収穫がひと段落し、神様へ豊作の報告をするのだそうです。東村では6つある部落が3年おきに豊年祭を行っており、今年はこことここの字が豊年祭だね~というように、集落ごとに豊年祭の開催年がずれていましたが、コロナの影響で今年は全ての区が一斉に開催されました。

 

〇神様やご先祖様への報告

豊年祭の初めは集落にあるお宮の前で、神様に祈願するための踊りを披露するところから始まります。お宮は海外や県外にいる慶佐次の人に神様がお祈りを伝える役割があるそうです。

踊りは地謡(じかた)と呼ばれる、三線を弾きながら歌を歌う人や、太鼓をたたく人による演奏に合わせて踊ります。この時の踊り手が身に着けていた着物は昔、地元の方が手縫いで仕立てたそうで、今でも大切に使われています。

 

踊りがすべて終わると、踊り手だけではなく、まわりで見ていた地元の方も一緒にお面や花笠をかぶり仮装しながら三線の音色とともに集落の中を歩く道ジュネーが始まります。

私たちも花笠をお借りして一緒に歩くことに。

地元のおばあから聞いた話ですが、私たちが被らせてもらった花笠は100年くらい使っているそうで、壊れたところは自分たちで直して大切に使用しているんだそう。年季が入っていましたが、大切に使っているというみなさんの思いが伝わるすてきな花笠でした。

 

道ジュネーは旗頭と呼ばれる慶佐次の紋章の役割が先頭で進みます。

次に向かうのはアサギと呼ばれる慶佐次の部落発祥と呼ばれるところです。アサギの前になると、地元のおばあがカチャーシーを踊り始めました。カチャーシーはお宮から来られた神様を迎え入れる意味があるそうです。アサギでも踊りを披露し、神様やご先祖様への報告は終了です。

 

〇2か月間の集大成!

夕方には多くの区民が公民館に集まり、踊りが披露されます。

最初は幕開けの三線演奏です。カリーと呼ばれるお祝い事の際に演奏される「かぎやで風・恩納節・辺野喜節」を地元の小学生と一緒に。

その後は「長者の大主」という長寿のおじいが孫たちと遊ぶという内容の踊りですが、部落のみんなが元気になるという願いも込められています。

この踊りでは大人に混じりながら地元の小中学生も3名も一緒に踊りを披露しました。3名のうち2名は初めての舞踊だったそうですが、みんなとても一生懸命練習していて、本番は息の合った美しい踊りでした!

 

いくつか演目がある中で、「スーザイ」は他の区にはない、慶佐次特有の踊りです。

男の人が旗を振りながら力強く踊るのが魅力です。

 

また、女踊りである「かしかけ」は、踊りはもちろんのこと、衣装も華麗でとても素敵な踊りでした!他の区と同じ演目はいくつかありますが、振付が区ごとに違うのも面白いところです。

 

自然塾からはゆうやんがヘルプガイドのてっつんと一緒に2演目に参加しました。豊年祭の踊りの練習自体は2か月前からみなさんコツコツと練習していたそう。最初は以前の豊年祭の映像を見ながら覚え、地元のおばあたちから指導をしてもらい、本番を迎えました。本番前、最後の練習(スクミ)に来ていた地元のおばあたちも「あんたたち、上等!」とみんなの頑張りを誉めていました!

 

豊年祭のしめはみんなでカチャーシー!踊り手だけではなく、見に来ていた人もみんなで一緒に踊ります。

みなさんとっても楽しそうで、沖縄の人は踊りが好きなんだな~と改めて実感しました!

 

〇伝統を守りたい地元の思い

5年ぶりに開催された豊年祭を見ていた地元の方からは、「慶佐次ならではの踊りもあるから、この先もしっかり残していきたい」とおっしゃっていました。そんな思いを地域みんなで持ち、これから先の世代に受け継いでいくことがより大切だと感じました。

今回久々に開催された豊年祭を見に来ていた子どもたちが「自分もやってみたい!」と思い、もう少し大きくなった、3年後、6年後、もっと後になって実際に踊り手や地謡になってもらえると嬉しいですね。

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