3月5日は何の日?
2022.03.05
①3月5日は〇〇の日
みなさんは3月5日は何の日だか知っていますか?
ヒントは、沖縄の海を代表する生き物です。
それは、サンゴです!
3(サン)5(ゴ)の語呂合わせから、3月5日がサンゴの日になったそうです。
県外にお住まいの方にとってはあまり馴染みがないと思いますが、私たちにとってなくてはならない大事な存在なのです。
今回はサンゴの日にちなんで、みなさんのサンゴについて少しでも知ってもらうために、くにごんができるだけかんたんにお話しできたらと思います。
これを機に、いつか沖縄に来られた際にサンゴを身近に感じていただけると嬉しいです。
②サンゴってどんな生き物?
サンゴは沖縄の海を代表する生き物です、といいました。
「あれ、サンゴって石じゃないの?植物だと思ってた!」という方も多いかもしれません。
サンゴは動物なのです。簡単にいうとイソギンチャクやクラゲの仲間です。
海岸にサンゴが落ちているのを見たことある方も多いと思います。
あれは、サンゴの骨組みのようなものが壊れて小さくなったもの。海の中のサンゴはもっともっと大きくて、特に大きいものは私たちの身長より大きくなるものもいます。
そのサンゴの骨のようなものをよ~く見るとたくさんの穴がぽこぽこあいています。
海の中ではその穴の中に小さなイソギンチャクのような形のものが生活しています。
サンゴの住む場所のほとんどは浅く、暖かい透明度の高い海の中です。本州にもサンゴが生息しているところもありますが、日本の中では沖縄に特に多くのサンゴが生息しています。
私たちが陸から海を見るだけではわからないかもしれませんが、サンゴがたくさんあるところには、ちゃんと自然の目印がついています。
海の方を見ると波が横一直線に波が立っているところがあり、そこにサンゴがたくさん集まっています。そのサンゴが集まった構造をサンゴ礁と言います。
では、なぜサンゴ礁のあるところでは波が立っているのでしょうか?
それは次の③に繋がる、私たちの暮らしに役立つことでもあります。
③私たちとサンゴにはどんな関係があるの?
私たちの暮らしにサンゴは大きく関わっています。なくてはならない大事なものなのですが、どういうふうに大事で役立っているのでしょうか?いくつかピックアップしてお伝えします。
まず、サンゴ礁のあるところに波が立つのは、沖からの大きな波を打ち消してくれているからです。
沖の大きな波はそのまま陸へ来るわけではなく、サンゴ礁に当たることによって、大きな波が砕けて小さくなった波が陸まで到達します。簡単にいうと天然の防波堤の役割を果たしてくれているので、私たちを守ってくれる大切な働きがあります。
また、サンゴ礁は生き物にとってたくさんの隠れ家があるような地形になっているため、生き物のすみかになったり、サンゴが食料を提供したりすることで、多くの種類の生き物が暮らしています。多くの生き物ってどれくらい?というと、海の生き物の約1/4がサンゴ礁に関係して生息いるといわれています。
沖縄の人は昔からサンゴ礁で釣りをして魚を獲ったり、タコや貝類などを捕まえたりしてきました。サンゴ礁は私たちの食生活も支えてくれているのです
さらに、沖縄といえば青い透明な海!白い砂浜!カラフルな熱帯魚!のイメージをお持ちの方も多いと思います。そんな美しい景色がみられるのは、沖縄がサンゴの生活しやすい環境で、サンゴ礁に周りを囲まれているからです。沖縄の海のイメージはサンゴがあるからこそ!とも言えますね。
④サンゴが減っているって本当?
沖縄に住む私たちや、沖縄を訪れるみなさんにとっても大切なサンゴですが、近年ではサンゴが減少しているのが国際的な問題になっています。サンゴが減るとどうなるかというと、今までサンゴ礁で生活していた生き物がいなくなってしまう可能性があります。すると、シュノーケリングやダイビングで見ていた景色がガラッと変わってしまうかもしれません。
また、今まではサンゴが生きていたため発達していたサンゴ礁がもろくなり、台風などによる高波から陸を守り切れなくなるかもしれません。
サンゴが減少、つまり死んでしまう原因にはいくつかあります。地球温暖化による水温上昇や陸地からの化学物質等流入、埋め立てなど人間活動によるストレスが続くと、サンゴが死んでしまう場合があります。このような原因だけではありませんが、私たち人間由来の問題が数多くあることによって、世界中のサンゴが減少し、この状況が続けばいずれは絶滅してしまう危機に直面しているのです。
↑サンゴが死んでしまいほとんどいない場所
⑤これから先どうすればいいの?
最近ではSDGsという言葉をよく耳にするようになりました。SDGsは2030年までに持続可能でより良い世界を目指すために掲げられた国際目標で、17の目標169のターゲットから構成されています。この中の目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」がサンゴのために私たちができることだと思います。
「でも沖縄に住んでいないし、周りにサンゴがないから具体的にどうしようもできないよね・・・。」と思った方も多いはず。ですが、沖縄以外のみなさんにもできることがあります。それは、地球温暖化の原因のひとつである二酸化炭素を減らす小さな努力を継続してみることです。
努力というと大変そうですが、もうすでにみなさんは自然とやっている方も多いはずです。最近ではレジ袋が有料化になり、多くの方がエコバッグを持ち歩くのが当たり前になりました。照明をLEDに替えたり、夏場のエアコン温度を低くしすぎない・・・など。
こういう小さな積み重ねをみんなで継続し、習慣にすることが大事だと思います。
世界は一つ、繋がっているので一人ひとりの行動が合わさることによって、サンゴをこれ以上減らさないことに繋がってくれると私は思います。
今回、久々にサンゴについて勉強し直したことをきっかけに、サンゴのために私自身ができることを毎日継続していきたいと強く思いました。
最後の方は少し難しいことをお話ししてしまいましたが、沖縄にいらした際はぜひ海・砂浜へ足を運んでみてください。実はみなさんの暮らしと関わっている、面白い生き物が暮らしているので、サンゴを見て身近に感じてもらえると嬉しいです!